2022 FIFAワールドカップ出場国について調べよう～コスタリカ編～

こんにちは、家庭教師みつけ～るの服部（ふくべ）です。今年はワールドカップイヤーですね。SAMURAI BLUEの活躍が楽しみです！
ところでワールドカップには様々な国が出てきますね。良い機会なので、全部で32国の歴史などを学んでいきたいと思います。

今回は、グループEのコスタリカについて紹介していきたいと思います。

コスタリカの基本情報

公用語	スペイン語
首都	サンホセ
面積	5.11万ｋｍ²
人口	約509万人
通貨	コスタリカ・コロン
宗教	カトリック教
政治体制	共和制

コスタリカ共和国は中央アメリカに位置し、ニカラグア、パナマと国境を接しています。カリブ海と太平洋に面しており、海辺の地域は熱帯気候です。一方で、首都・サンホセを中心とする中央部は平均気温が25度前後で、比較的過ごしやすくなっています。

コスタリカは豊かな自然で有名であり、所有している4つの世界遺産のうち3つが自然遺産です。固有種が数多く生息するココ島国立公園は、ロバート・ルイス・スティーヴンスンの冒険小説『宝島』の舞台になっています。また、『ジュラシック・パーク』に登場する島のモデルにされた島としても知られています。

首都・サンホセは標高1170メートルにあり、コスタリカ最大の都市となっています。18世紀半ばに首都となったことから、中米・南米では珍しくスペインのおもかげがありません。美しい外観を持つコスタリカ国立劇場は国民のよりどころであるほか、観光客も多く訪れるスポットとなっています。

コスタリカの政治体制は共和制で、国家元首である大統領が行政権も持ちます。
議会は一院制で、議員は連続再選が禁止されています。

民主的な政治を安定して行っている国として評価され、世界幸福度ランキングでは12位となっています。国際社会において平和、軍縮、人権などの分野で積極的に活動しており、アリアス大統領は冷戦の影響による中央アメリカの対立解決に尽力した功績で、1987年にノーベル平和賞を受賞しました。

主要な産業は農業（バナナ、パイナップル、コーヒーなど）、製造業（医療器具）、観光業です。
近年はソフトウェア開発などのIT産業や、医療器具の開発や生産などの分野の成長がめざましいです。

コスタリカの歴史

古代

中世に発見される以前のことはくわしくわかっていないものの、紀元前12000年頃からアメリカ大陸から人が流入し、コスタリカの地に住み始めたとされています。
500年頃にカシカスゴ制と呼ばれる頭領を頂点とした階級社会が誕生し、周辺諸国と貿易を行いながら発展しました。「ディキスの石球のある先コロンブス期首長制集落群」として世界遺産に登録されているコスタリカの球体も、この頃に作られたと考えられています。

スペインによる支配

1502年にコロンブスによって発見されます。
1524年にはフランシスコ・エルナンデス・デ・コルドバによって本格的な植民地経営が始まり、1542年にスペイン帝国の副王領の行政区であるグアテマラ総督領に編入されます。コスタリカの人々は抵抗を試みるものの、1563年に植民都市カルタゴが建設されると、スペインの支配が確立されました。

独立への動き

19世紀にスペインの力が弱まると、コスタリカでも独立の機運が高まります。1821年9月にグアテマラがスペインから独立したことを受けてコスタリカも独立を果たしますが、完全な独立とは言い難く、1823年に中米諸州連合が結成されると、再びコスタリカもその一部に組み込まれます。1848年に中米諸州連合から正式に独立し、コスタリカ共和国が成立しました。

発展へ

コスタリカは主産業であったコーヒーの栽培に力を入れます。1890年にはコーヒーは輸出の8割を占めるようになり、外貨獲得のための重要な産業となりました。また、コーヒー豆の輸送のために鉄道が敷かれるなど、近代化も行われました。
1870年代にバナナの栽培技術がもたらされると、バナナの栽培にも力を入れるようになります。
20世紀初頭にはコーヒーの栽培によって富を得た富裕層によって独裁政治が行われたものの、1920年代に複数の政党が誕生するなど民主化の動きが高まります。
1948年の大統領選挙で不正が行われたことをきっかけにコスタリカ内戦が勃発すると、1949年に憲法改正を行って現行憲法を制定し、軍隊が廃止されました。以来、安定した政治を行い、経済発展が進んでいます。