英語勉強モードへの切り替え法

英語の勉強をしようしてもなかなかそういうモードにならなかったり、違うことばかり考えて集中できなかったりすることが度々あると思います。無理にテキストに向かっても眠くなってしまったり…。そんな時、自然に気持ちや頭を英語の勉強にモードに切り替える方法をご紹介します。
1.week, speak, leak, cheek, antique
2.ate, date, gate, skate, plate

上記の英単語を声に出して何度か読んでみてください。1および2の単語群の共通点が分かりましたでしょうか?
綴り的にも分かりやすかったかもしれませんが、同じ音がそれぞれの単語の最後に入っています。このように最後の音を揃えることを脚韻、最初の音を揃えることは頭韻と言い、音を揃えることである種の心地よさが生まれてきます。上記の単語群ごとに一度ではなく何度か続けて言ってみてください。これを「韻を踏む」と言い、英語ではRhyme(ライム)と言います。もしヒップホップがお好きであれば、ライムやライミングという言葉を耳にしたことがあるかと思います。韻を踏むことで心地の良いリズムが生まれるだけでなく、なんとなく小慣れた感じにも聞こえてきます。

rhyming wordsを口ずさもう

そこで、英語の勉強を始める前に、rhyming wordsを口ずさんでみてください。私のおススメは、5単語を1セットにして、最初に3単語 → 一息吸って → 後ろの3単語 → 一息吸って → 全5単語 という順でなるべく早口で口ずさみます。
1.week, speak, leak, cheek, antiqueの場合
week, speak, leak (一息吸う) leak, cheek, antique (一息吸う) week, speak, leak, cheek, antique
2.ate, date, gate, skate, plateの場合
ate, date, gate (一息吸う) gate, skate, plate (一息吸う) ate, date, gate, skate, plate
ゆっくりだとリズムがとりにくいので、早口の方が良いです。そして、徐々に数を増やしていってください。数を増やすといっても1セット5単語は変えず、セット数を増やしてみてください。セット数を増やしても不思議と苦にはならず、もっともっと増やしたいという気持ちになってきます。私は小学5・6年生の子供たちに英語の授業を始める前に必ずrhyming wordsを口ずさむことを習慣にしました。初めのうちは、単語が読めない、恥ずかしい、面倒くさいなど色々文句を言われましたが、韻を踏むことでリズムがとりやすく、心地よさを感じてくると、声も大きくなり、1回の授業で1セットずつ増やしていたのを2セットずつ増やしてほしいというリクエストまであり、気が付けば授業前に30セットを毎回言うことが習慣になっていました。それも30セットをほぼ覚えているのです。無理して覚えたわけではなく、リズムと心地よさで自然と体が吸収したのでしょう。その習慣ができたことで、授業ギリギリまで遊んでいた子も、眠そうにしていた子も、カチッと頭と気持ちを切り替えて授業に集中できるようになりました。
上記の例は2セットしかありませんが、インターネットで探せば、韻を踏んだ英単語が沢山紹介されているので、それらを集めてどんどん増やしていけば、テストにもよく出る発音問題の練習にもなります。発音の練習だと言うと、また気持ちが遠のいてしまいそうなので、あくまでもこれは軽い気持ちで心地よさのみを感じるようにしてください。前にも述べたようになんとなく小慣れた感じにも聞こえてきて、英語に対する気持ちも前向きになるはずです。口や舌の動きは日本語と英語とでは異なりますので、英単語を早口で口ずさむことは口や舌を動かす練習にもなります。

洋楽もおすすめです

もし洋楽がお好きであれば、韻を踏んだ歌も沢山見つけることができます。初期のビートルズは韻を踏んだ曲が多いと言われています。「Yesterday」は代表的だと思うのですが、もう少し最近の曲で探してみると、大変流行ったEd Sheeranの「Shape of You」やAdele の「Hello」も見事に韻を踏んでいます。これらは少し大人向けの歌なので、もう少し子供向けの歌を探してみるとアナと雪の女王の「Let it go」も韻を踏んでいます。例えばサビの部分で、
Let it go, let it go
Can’t hold it back anymore
Let it go, let it go
Turn away and slam the door
I don’t care
what they’re going to say
Let the storm rage on
The cold never bothered me anyway
1~4段目のフレーズの終わりにgo, anymore, go, doorの“オー”という強い音が繰り返されており、6および8段目の終わりはsayとanywayで同じ音になっています。歌が力強く聞こえるのは、これらのライムのせいかもしれません。他にもこの歌の中にはライムがあるので、探してみるのも面白いです。
もしrhyming wordsでうまく気持ちや頭の切り替えができないようであれば、このような韻を踏んだ歌を勉強の前に歌うこともオススメです。できれば気持ちを盛り上げるために、暗い静かな歌よりは、明るくテンポの良い歌にした方が良いでしょう。
歌に例えると、日本語は演歌、英語はロックと言われるほど英語は音とリズムが命と言われています。演歌の頭のままではロック=英語に切り替わるのはなかなか難しいのも納得ではないでしょうか。
お気に入りのrhyming wordsを数セット決めておいたり、英語で歌える歌を1曲持っておけば、英語の勉強前だけでなく、英語のテスト前や海外の方に会う前などに、それらを少し口ずさむことで頭や気持ちをスムーズに切り替えることができるはずです。是非試してみてください。

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