家庭学習の大敵、それは「空腹」

子どもが、夜、おなかを空かせてしまうことってありますよね。
おなかが減って勉強に集中できない! なんて言われて、慌ててキッチンに駆け込んで、簡単な夜食を作ろうと、冷蔵庫の中を引っかき回した、なんて経験のある方、多いのではないでしょうか。
夜遅くまで勉強を頑張っている子どもに、おいしい夜食を食べさせたい。その気持ち、よくわかります。

しかし、子どもに「夜食を食べさせてはいけない」という意見があるのをご存じですか?

今回は、なぜ夜食がいけないのか、夜中におなかを空かせた子どもに何をしてあげればいいのか、夜の空腹対処法などを解説します。

子どもの夜食が駄目って本当?

近年、子どもの肥満が問題視されています。

ゲームの普及によって体を使った遊びの機会が減り、また塾通いなどにより、間食の回数が増えたり、夜型の食生活をしたりする子どもが増えたことが原因です。
専門家の研究によると、ほとんどの子どもが、消費量に対し、エネルギーの過剰摂取傾向にある、つまり、食事で摂取するカロリーが、運動で消費するカロリーをオーバーしている状態にあることが分かっています。
そして子どもの頃の肥満は、大人になっても解消されにくく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病につながる大きな危険があるのです。

また、子どもに限ったことではありませんが、夜の食事は太りやすいことで知られています。相撲部屋の力士が、夜の食事を多めにとるのは、効率的に体を太らせるためだそうです。

子どもにとって夜食が良くないとされている理由には、こんな背景があったんですね。

こんな時は、夜食をとってもOK

しかし、エネルギーの不足は脳に悪影響をおよぼします。空腹から勉強に集中できなくて、受験に失敗してしまった、なんて事態は避けたいもの。何とか上手に夜食をとる方法はないのでしょうか?
実は、肥満と生活習慣に気をつけていれば、夜食をとっても大丈夫なんです。

肥満は、生活リズムの乱れが原因で起こります。逆に言うと正しい生活習慣さえ身についていれば、肥満になる確率は下がります。
とくに朝の過ごし方は重要です。朝は早く起きて子どもと一緒に朝食をとりましょう。私たちのからだには、体内時計と呼ばれる機能があり、25時間周期で体温の上下、睡眠と覚醒、ホルモンの分泌など、無意識にリズムを刻んでいます。一日は24時間なので、毎朝、朝日を浴びて朝食をとることで、体内時計をリセットする必要があるのです。

これは知り合いのご家族の話なんですが、子どもは夜遅くまで塾、夫婦は共働きで、とくに旦那さんは残業の多い仕事をされているそうです。しかし誰一人、肥満もなく、ご夫婦・お子さんとも健康を維持されているんだとか。そのおうちでは、朝食だけは家族全員で楽しく食べることを心掛けているそうです。その方は栄養士なので、食事の栄養バランスはばっちり。でも、家族一緒に食べることが何よりの栄養なのよ、とおっしゃっていました。朝の過ごし方って大切なんですね。

肥満は、食事だけが原因ではありません。食事も含めた生活リズム全体が規則正しく整っていれば、肥満とは無縁に過ごせます。成長期の子どもにとって、体の成長に合った栄養をきちんと取り、朝早く起きて体内時計を整え、毎日楽しく生活することが、何よりも大切なのです。空腹というストレスを抱えたまま勉強を続けるくらいなら、夜食をとって効率的に夜の時間を過ごしましょう。

賢い小腹の満たし方

とはいえ、夜食に何を食べてもいいということではありません。スナック菓子や揚げ物など、油分や糖分の多いものは避けたいところ。また、学齢期の子どもといっても、生活スタイルは人それぞれ。夕食をとらずに塾に行くお子さん、塾には通わず家庭学習をされているお子さん、少々肥満気味のお子さんなど、さまざまなのではないでしょうか。
そこで、タイプ別におすすめの夜食をご紹介します。

塾通いで夕食をとる時間が十分に取れないお子さんの場合、夕食はおにぎり程度で済ませてもらい、夜食でたんぱく質を多くとりたいところ。豆腐や鶏肉、野菜など、高タンパク低カロリーの食材を使った鍋焼きうどんやスープがおすすめです。

一方、夕食をしっかり食べた後、家庭学習の合間に夜食をとる場合は、消化の良いものを取りましょう。カルシウムを多く含むプレーンヨーグルトに、はちみつやきな粉をかけたものがおすすめです。ナッツ類も腹持ちがいいので、ぜひ試してみてください。

いずれの場合も、午後10時半まで、または寝る2時間前までに済ませることが大切です。

お医者さんに肥満気味と診断されたお子さんの場合は、かわいそうですが夜食は我慢してもらいましょう。そのかわり、ラジオ体操のような、軽い運動を取りれてみてはいかがでしょうか。体操には空腹を紛らわす効果がある他、ダイエット効果もあり、また睡眠の質も高めてくれるそうです。ただし、寝る直前は避け、また空腹により低血糖を起こす可能性があるので、軽めに行うことが重要です。

まとめ

いかがでしたか。
子どもにとって夜食が良くないとされる理由は、
・肥満につながる可能性がある
・子どもの頃の肥満は、成人してからの健康リスクを高める
の2点でした。
しかし、規則正しい生活ができている場合は、過度に肥満を恐れる必要はありません。
その子に合った方法で、夜食を食べさせてあげてください。
お子さんと一緒にメニューを考えたり、子ども自身に作ってもらったりするのもいいかもしれません。
夜食をきっかけに、親子のコミュニケーションが増えるといいですね!

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