ADHDのお子さんへの有効的な指導法

ADHDの特性として、落ち着きがなく集中力が続かないなどの症状があります。
また、ADHDには3つのタイプがあるので、お子さんのタイプを知り、適切な接し方や指導が大切です。

ADHDの3つのタイプと、適切な接し方や指導法をご紹介します。

ADHDとは?

ADHDの主な特性としては、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いつくと行動してしまう)といった症状が挙げられます。
症状の現れ方によって「不注意優勢型」「多動性・衝動性優勢型」に分類されますが、両方の特性を持ち、どちらともいえない「混合型」もあります。

【不注意優勢型】 不注意が目立つ

不注意優勢型には、次のような特性があります。

  • 気が散りやすく、集中力が続かない
  • 興味のあることには集中しすぎてしまい、切り替えが難しい
  • 不注意な間違いが多い
  • 必要なものをなくしてしまう、忘れっぽい
  • 同じことを繰り返すのが苦手
  • 順序だてて行うことが難しい

気が散りやすく、集中力を保つのが難しい不注意優勢型は、気が散る要因になるものをできるだけなくすことが大切です。
そのためには、気になるものが目につかないように片付け、体が壁向きになるように机を配置すると良いでしょう。問題集のようなページ数や問題数がたくさんあるものより、プリント形式で1枚ずつできるものがおススメです。

【多動性・衝動性優勢型】 落ち着きのなさが目立つ

多動性・衝動性優勢型には、次のような特性があります。

  • 落ち着きがない
  • じっとしていられない
  • 手足をそわそわ動かしたり、いすの上でもじもじする
  • 授業中に席を離れる
  • 考える前に実行してしまう
  • 順番をまてない
  • 質問が終わる前に出し抜けに答えてしまう

落ち着きがなく、衝動を抑えることができない多動性・衝動性優勢型は、ルールを決めると良いでしょう。
「動いてはいけない」と強制することで、ストレスになってしまうことがあります。すべて制限するのではなく、「歩き回ってもいいが、すぐ戻る」などルールを決めて、ある程度自由にすることが良いでしょう。

【混合型】 不注意、多動性、衝動性ともに目立つ

混合型は、「不注意」「多動」「衝動」の特性を持ち、8割は混合型であると言われています。

どの症状がでるかは、その日の心や体の関係によって変化します。
そのため、お子さんの様子や行動から見極める必要があり、その時の状態に合った指導を行うことが大切です。

勉強の集中方法

学習のポイントは、短時間の勉強を積み重ね、繰り返すことです。
10分や15分などの短い時間やプリント1枚、問題1問でも構いません。決められた時間に集中し、勉強に取り組めることが大切です。

余計な刺激の少ない環境を作る

気が散りやすいため、「物」「音」「匂い」に注意しましょう。
対策として、勉強机には勉強用具以外は置かず、趣味の棚には布などで覆い見えなくし、勉強内容以外のことができるだけ視野に入らないようにすることで、外部刺激が少なく集中力を途切れにくくすることができます。

勉強予定をリスト化する

口頭で伝えるよりも、リスト化し視覚的に確認できるようにすることで、理解が深まります。また、休憩のタイミングも入れておくと、さらに効果的です。

短時間勉強

集中力が続かないため、長時間の勉強は難しいです。
対策として、勉強中に小休憩を入れたり、細かく区切りをつけて勉強し「短く集中することを繰り返す」勉強が良いでしょう。動ける時間と勉強する時間のメリハリをつけると効果的です。また、短時間で終わる単純な目標を用意することもおススメです。
「短く集中することを繰り返す」「短期の目標達成を積み重ねる」ことができれば、少しずつ勉強への意識が変わってくると思います。

視覚を利用した勉強法

ADHDの方は、言語情報よりも視覚情報を理解することが得意と言われています。
なので、勉強の際には、絵・図・記号などを使用することで、理解が深まりやすいです。

動きながらできる勉強の工夫

机でじっとして勉強することが難しい場合は、動きながらできる勉強法を取り入れる工夫をしましょう。

疲労をためない

ADHD以外の方にも当てはまることですが、疲労がたまってしまうと物事に集中しづらいです。なので、疲労がある日には「単語帳をみる」のような簡単な勉強にするなどして、あまり疲労をためないように勉強の調整や計画を立てる必要があります。

伝えるときのポイント

視覚的に伝える

言葉だけでは指示が伝わりづらいことがあるので、絵やカードを使用するなど視覚的情報にして伝えると受け入れやすくなります。

短く具体的に伝える

「じっとしてね」などのあいまいな言葉ではなく、「椅子に座って膝に手を置いて待とうね」のように、具体的に伝えましょう。伝える際は、肯定的な言い方を心がけましょう。

興味のあることに関連付ける

ADHDの特性として、興味があることに対しては集中することができます。興味のあることに関連付けるなど、関心を引く工夫をすると良いでしょう。

落ち着いて接する

大きい声をだしたり、否定的な言い方をしてはいけません。落ち着いて穏やかに話すことで、パニックが起こりにくくなります。

ポイント制度を利用する

良い行いができたらしっかり褒め、カードにスタンプを押すなどをして、良い行いを明確にしましょう。決めた数まで貯まったらご褒美をあげるなど、ポイント制度を使うことで、良い行いを促し、好ましくない行動を抑制することができます。

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