【日本】八月の和名とイベントについて

こんにちは。家庭教師みつけ~るの荻原です。
前回に引き続き、みなさんに馴染みのある日本の月の和名について、各月の代表イベントと一緒に解説していくシリーズ第8弾!


本記事は八月特集です。
内容を読んで知っていた人、もっと知りたい人はこのシリーズの他の記事もぜひ見てみてくださいね。
それでは解説して行きましょう!

【夏】日本の八月:葉月(はづき)

現在のグレゴレオ暦ではなく、旧暦の太陰太陽暦では、日本の八月は「葉月(はづき)」と呼ばれていました。

現在でも和名として親しまれている葉月ですが、その名前の由来はいくつか説があります。

どの月も諸説があり、曖昧ゆえ定義付けがされていませんが、葉月の場合は、「葉のおちる月」から短縮されて「葉月(はづき)」と表されたという説が有力です。

これまでのシリーズでも旧暦と現暦の月の間隔はズレていることをお話した通り、旧暦の8月は現在の9月頃を指します。

9月頃は秋に差し掛かり紅葉も見られる初秋の時期。

葉がたくさん落ちてくるから「葉月」になったのにも納得がいきますね。

秋にちなんだ異名がたくさん!

8月は、その他にたくさんの異名がありますが、どれも秋を感じさせるものばかりです。

  • 紅染月
  • 秋風月
  • 雁来月
  • 月見月
  • 穂張り月
  • 木染月    など

旧暦の8月は秋の真っ只中。

そんな中で何て呼ぼうか考えた時に、「秋風」「雁」「月見」「紅染」などの言葉が出てきてもおかしくありません。

もしかしたら、「葉月」ではなくこれらの中から何か違う和名が選ばれていた可能性もあると考えたら、少し楽しくなりますね。

【八月のイベント】お盆

イベントと呼ぶにはいささか縁起が悪いかもしれませんが、日本の8月にはお盆という古くからの風習があります。

期間は8月13日~8月16日で、人々はその期間に都合を合わせて集まり、ご先祖様の供養と感謝の意をお祈りします。

その際には色々な準備が必要なことを皆さんはご存知でしょうか。

知らない方は、これからご紹介するお盆のすることや用意することをしっかりと頭に入れて覚えておきましょう。

お盆の流れ

あらかじめ、仏壇やお墓を掃除してきれいにする

仏壇やお墓は、お盆の期間中にご先祖様が訪れる場所です。

1年に1回と少ない中でお迎えするからには、ご先祖様のためにきれいしておく必要があります。

仏壇は、ほこりや普段使用して残ってしまったお線香などを払うようにし、お墓は墓石に水をかけ雑巾やほうきなどで汚れを落としましょう。また、お墓が庭園墓地など外に設置されている場合は、雑草を取り除くことも非常に重要です。

掃除が終わったら…

それぞれの掃除が終わったら、仏壇には精霊馬・精霊牛を飾り、お墓には供花をお供えしておきましょう。

「精霊馬(しょうろううま)」「精霊牛(しょうろううし)」とは、ご先祖様の精霊の送り迎えに非常に重要な飾り物です。

精霊馬は、キュウリに割り箸を指して作り、精霊牛はナスに割り箸を指して作ります。

精霊馬は、その名に馬とつくように、ご先祖様の精霊を素早くお迎えする役割を担い、精霊牛は、その名に牛とつくように、ご先祖様が落ち着いてお土産を持って帰路に着けるようにお送りする役割を担っています。

ご先祖様が安らぐように、どちらも一度お線香を焚いてお迎えの準備をしておくと良いですよ。

8月13日 迎え火を焚き、ご先祖様の精霊をお迎えする

迎え火では、「苧殻(おがら)」という皮がむかれた麻の茎を、玄関先で燃やします。

これはご先祖様が彼の世から迷わないようにするための道しるべです。

苧殻以外にも白樺の皮や藁を燃やしてお迎えするご家庭もあるようです。

マンションやアパートなど、何かしらの理由で不可能な場合は、玄関先に盆提灯を飾るだけでも良いと言われています。

8月14日~8月15日 家族で食べるご飯と同じものを仏壇などにお供えし、一日一日を過ごす

この2日間は、ご先祖様の精霊が家に留まる期間です。

家族の健康な姿や幸せな姿が見れるよう、全員が集まりやすい食事の時間に同じご飯を仏壇にお供えしておきましょう。

それ以外は自由なご家庭が多いようですので、普段通りの生活をしていると良いですね。

8月16日 正午頃 送り火を焚き、ご先祖様の精霊をお見送りする

ご先祖様の精霊は、8月16日の正午頃まで家に留まっていると言われています。

そのため、正午を過ぎたらご先祖様をお見送りするために、送り火を焚きましょう。

送り火では、迎え火と同じように、苧殻や白樺の皮、藁などを焼いて煙を焚くことで、ご先祖様のお見送りをすることができます。

お盆にまつわる行事

(京都府)五山送り火

毎年8月16日に、京都府にある5つの山で行われている「五山送り火」。

これは、皆さんが行う送り火と同じもので、山の斜面に大きく大の字と書かれた炎が点火されます。

ご先祖様の精霊を一斉にお見送りする目的をはじめとして、厄除けや健康祈願の意味も込めて行われており、近年ではニュース番組や新聞などでも取り上げられることもしばしばなほど、有名な行事となっています。

いかがでしたでしょうか。
月の和名や各月のイベントは、これからの国際化で話題に出せるような題材です。
もし、みなさんが海外の方と親しくする機会があったら、是非教えてあげてくださいね。

それでは、次回の「【日本】九月の和名とイベントについて」でお会いしましょう!