日本最後の将軍、徳川慶喜

こんにちは家庭教師みつけ～るの鳥飼です。
日本の歴史登場人物を学ぼうシリーズ。今回は徳川慶喜について学んでいきたいと思います。

徳川慶喜は徳川家歴代最後の征夷大将軍です。
その聡明さによって発揮された政治手腕から、神君「徳川家康」の再来と評されていました。

徳川慶喜ってどんな人？

徳川慶喜年表

西暦	出来事
1837年	水戸藩主・徳川斉昭の7男として生まれる。幼名は「松平七郎麻呂」。
1847年	徳川家の一族である一橋家の養子となり、一橋慶喜と名乗る。 13代将軍・徳川家定の後継者候補となったが、14代将軍は徳川家茂に決定する。
1859年	安政の大獄によって、政治の表舞台からしりぞけられる。
1862年	徳川家茂の将軍後見職に就任する。
1864年	禁門の変が起こる。長州藩と対抗する幕府側の軍を指揮し、敵軍を退ける。
1866年	第15代征夷大将軍に就任する。
1867年	大政奉還により、幕府の持つ政権を天皇に返上する。
1868年	鳥羽伏見の戦いで逃亡し、江戸城を出て上野寛永寺で謹慎する。
1910年	家督を七男・徳川慶久へ譲る。
1913年	風邪と肺炎により亡くなる。

大政奉還

大政奉還とは1867年11月9日に当時江戸幕府15代将軍だった徳川慶喜が朝廷を政権を返した出来事です。
古代の日本では、天皇のいる朝廷が政権をにぎっていましたが、源頼朝が鎌倉幕府を開いてからは、武士のトップである将軍による統治が続きました。
江戸幕府の歴代将軍は天皇から征夷大将軍という役職を授かり、天皇から統治を委任される立場でしたが、慶喜がその職を一度天皇に返したことで、政治を行う権力は朝廷に移ったのです。

大政奉還の目的は？

武力による倒幕をストップさせるため

井伊直弼の安政の大獄の弾圧などが理由で幕府に反発して倒幕を期待する声が高まっていました。
実際、天皇より薩摩藩と長州藩に討幕の密勅が下されており、武力衝突は避けられない状況になっていたのです。
この状況を危惧した慶喜が、平和的解決のために幕府を終わらせようとしたのが「大政奉還」です。
慶喜は自ら幕府を解体することで、戦う理由をなくし、武力衝突を回避しました。

政治の主導権をにぎるため

大政奉還により、政権が天皇に返上されましたが、当時天皇だった明治天皇はまだ若く、政治に慣れていませんでした。そのため、朝廷に対しても行政能力がないと判断した慶喜は幕府を失ったとしてもその後も自分が政治の主導権をにぎれると考えました。

また、徳川家には、他藩とは比べ物にならないほどの領地があったのです。

実際、大政奉還後も慶喜は条件付きではありましたが、政治への関与を続けています。

大政奉還後

政権の返上を受けて、朝廷では天皇を中心とした統制体制の整備に取り掛かりますが、発足までに時間がかかることから、それまでは従来通り、慶喜率いる旧幕府勢力に実務を委任することになりました。
はたから見ると、それは大政奉還前と何も変わっておらず、このままでは大政奉還したにもかかわらず徳川家中心の政治が続くのではないかと、危機感を募らせます。

天皇が統治する世を望んでいた倒幕派は、これを阻止するためにクーデターを計画します。
このクーデターが1868年に岩倉具視らによって行われた王政復古の大号令です。

王政復古の大号令の目的としては、慶喜から政治の権限を奪うこと、朝廷の役職（摂政・関白）を廃止すること、三職（総裁・議定・参与）の役職を設置することが含まれています。

従来とは全く違う新しい体制を示すことで、徳川家を排除しようとしたのです。

いかがでしたでしょうか？徳川慶喜について理解が深まりましたでしょうか？？
少しでも「面白いな」とか「分かりやすい」と思ってくれたら嬉しいです！

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