現代文は日本語で書かれた文であってもそれを理解するには勉強しないといけない

国語の勉強、とりわけ現代文の勉強法といえば世間一般では「本を読め」というのが一つの定説といわれているようです。
確かに彼らの言う通り読書をすることによって当然語彙力もつくでしょうし、現代文で出題されるような題材に触れることもあるかもしれません。そのため、現代思想の潮流にも触れることがでるので、本をよく読むことが現代文の勉強法の一つだという大人の意見も完全に間違っているとは言えません。
しかし、仮にそのような勉強法が正しい現代文の勉強方法だとすると、いったいどれくらいの時間をかけたならば現代文ができるようになるのでしょか。
受験という限られた期間内である程度の点数を出さなければならない試験で、大人のいう現代文の勉強方法をそのままやるのはある意味危険です。
もっと言えば、そのような勉強方法でたとえ成績が上がったとしても、試験は現代文だけではありません。国語という科目に絞った話でも、古典もあれば漢文だってやらなければならないので、現代文の勉強方法として読書をするだけでは必ずしも十分な勉強だとは言えないのです。
付け加えれば、現代文の試験に出題されるような評論分でも小説でもすらすら読むことができるのならば、それはもう現代文の勉強は半分は終わっている状態です。私がここで現代文の勉強がすべて終わった状態ではなく半分と言ったのは言い間違いではなく訳があります。
現代文とは本文と設問で構成され、本文が読めても設問に正しく答えることができなければ点数はもらえません。だから、私は半分と言ったのです。しかし、多くの人たちは「文章が読めたのならば設問には答えることは容易いだろう」と考えるようですが、そうではないのです。
つまり、現代文とは読み方とその解き方を学んで初めて点数になる科目なのです。
では、どのような勉強方法で現代文を勉強することがいいのでしょうか。

現代文の読み方

それでは、まず現代文の読み方について考えていきましょう。
現代文では私たちの日常ではほとんど使われない哲学的概念やヨーロッパ的世界観を知るため現代文でよく使われているそれらを覚えいなくてはなりません。つまり、「語彙」を覚えることです。しかし、多くの受験生は現代文は日本語で書かれているので、この「語彙」を馬鹿にします。
なぜならば、自分たちが高校生にもなって、また日本語の勉強をするなんて馬鹿げていると思てしまうからです。もしくは、漢字の書き取りの勉強と誤解する受験生が大半です。
しかし、入学試験で出題される現代文という科目は私たちが日常使ういわば日常語彙だけで構成されている文章ではないことは先ほど申し上げました。
ですからそこで使われている語彙を知らなければならないのです。
しかし、受験生はこの専門用語にビビる必要はありません。なぜならば、大手書店に行けばこの入学試験の現代文に出題される語彙をまとめた書籍が売られています。ですから、受験生はそこに書かれている言葉の意味をしっかりと理解すればいいのです。
この言葉を理解するということは古典で出題される古語を覚える作業や英単語を覚える作業とは違い、現代文の語彙は言葉の背景などを理解することに主眼において覚えればいいだけなので、英単語を覚えるよりもはるかに少ない労力で済みます。
これができて初めて現代文の受験勉強をする土台ができたといえるのです。

解答力を鍛える

ここからは解答力を鍛える訓練をします。しかし、残念ながらこれから先は独学が非常に難しいので現代文のできる家庭教師に頼むしかありません。もっと言えば巷で売られている問題集の現代文の解答が不親切なので独学には不向きです。
そのうえ、解答力をつけるということは、語彙力を身につけるように自分で弱点つぶしがうまくいかないのです。
知らない単語ならば、今知らなかったのならば、今覚えて次にはその単語に出会ったときには知っている単語にしておけばいいだけの話ですが、設問に答える力とはそのようなものではないからです。
ですから、どうしても自分で現代文を解いた後にそれを添削してもらわないといけなくなるのです。
自分の出した解答が正解か不正解かを調べるだけではなく、本文のどこを根拠にそのような解答を出し、その結果合っていたのか間違っていたのかをやらないと現代文の実力はつかないので、そのような勉強を行う場合には、それは独学では難しいので、できる人に添削してもらいながら、その人の思考過程をまねることによって、自分もどのような思考過程をたどれば正解に行き着くことができるかを体得しなければならないのです。
つまり、現代文の問題とは選択問題でも、記述問題でもその解答方法に一貫性のある解法を使って解けるということがわかるまで勉強をやらなければならないのです。
このように、現代文の勉強は自分で勉強しても、常にそれを自分で修正しながらレベルアップするのが難しい科目なので、語彙力をつけた後は信頼できる人に現代文を習ってしまったほうが早く力はつきます。
それに現代文である程度の点数を出せる力をつけると、他の教科の理解力も上がるといわれているので、現代文は勉強しなくても大丈夫などと考えることなく、現代文もしっかりと勉強時間を確保して勉強を進めてほしいと考えます。