甲骨文字で漢字を覚えよう!

小学生が漢字を習得することは、大変時間と労力のかかる作業です。皆さんにも漢字を覚えるのに苦労した記憶があることでしょう。
そこで、漢字の勉強をより視覚的に分かりやすくするために、子供たちに対して甲骨文字を活用して漢字を勉強させてみるのはいかがでしょうか。
この記事では、甲骨文字を利用した漢字教育の可能性について述べてみたいと思います。

1、甲骨文字って何だろう?

甲骨文字をご存知でしょうか?甲骨文字は、3000年以上も前の古代中国で使われていた古代文字です。甲骨文字は字形を変化させながらも受け継がれ、現在における漢字の原型となっています。この文字は、占いの記録を記すために、亀の甲羅や牛・鹿の肩甲骨の上に刻みつけられていました。そのため「甲骨文字」と呼ばれています。

2、甲骨文字と漢字の関係

甲骨文字は、現在私たちが使っている漢字の最も古い形であり、漢字の祖先です。つまり、甲骨文字と漢字の間には深い関係があるのです。
甲骨文字の字形や意味は、現代の日本で使用されている漢字と繋がっています。そのため、甲骨文字に見られる漢字の原初の姿に遡ることで、漢字がどのように作られたのかを知ることが可能であり、私たちは漢字により親しむことが出来ます。

3、甲骨文字を利用した漢字教育

各漢字の成り立ちは、象形文字(物の形を象った文字)・指事文字(簡単な象形文字に点や線を加えた文字)・会意文字(複数の象形文字と指事文字を組み合わせて状態や動作を表した文字)・形声文字(意味を表す「意符」と発音を示す「声符」で構成される文字)の4種類に分類されます。
甲骨文字の段階でも、この分類はすでに出来上がっていました。そして、現在使用されている漢字の中で最も多いのは、会意文字に分類される漢字です。

つまり、全ての漢字の中で多数を占める会意文字を攻略することが、小学生の漢字習得のキーポイントとなると言えます。上述したように、会意文字は「象形文字と指事文字の組み合わせ」ですので、習得を目指す漢字を甲骨文字のレベルに遡り、どの象形文字と指事文字によって構成されているのかを理解することによって、漢字の中でも会意文字への理解はかなり容易となります。

4、甲骨文字を利用した漢字教育のやり方

それでは、甲骨文字の漢字教育への活用について、実例を挙げて説明していきます。まず、「休」という漢字を用いて説明してみます。「休」という漢字を甲骨文字のレベルに遡って見てみると、「人」と「木」という2つの象形文字から成り立っています。そして、この組み合わせで「人が木に寄りかかって休んでいる様子」を示しています。甲骨文字では、「休」という状態を「人」と「木」という象形文字を使用して、とても写実的に表現しています。そのため、「人」、「木」、「休」という3つの漢字を視覚的に覚えることが可能です。
もう一例、「保」という漢字の例もあげておきましょう。「保」を示す甲骨文字は、「人」と「子」という象形文字からなり、「人が子供を背負って保育する様子」を意味する会意文字です。この甲骨文字を元に「保」という漢字を学んでいくことで、「保」、「人」、「子」という漢字を視覚的に覚えることが出来るのではないでしょうか。

5、甲骨文字を利用した漢字教育の可能性

以上のように、甲骨文字の生き生きとした写実性を漢字教育に利用することで、視覚的に分かりやすく、かつ効率的に漢字を習得していくことが出来ると考えられます。従来の漢字教育は、書き取り中心の詰め込み式となりがちでした。しかし、それは子供の漢字への学習意欲低下を招くリスクが高い手法です。
小学校6年間に習う漢字は、1026字あり、中学校3年間でも1100字もあるのです(ちなみに英語のアルファベットはわずか26文字)。詰め込み式では、漢字の習得に意欲が湧かず、やがて行き詰まるでしょう。
詰め込み式ではなく、覚えたい漢字について、甲骨文字に遡り、成立の基礎となる文字を視覚的に理解していくことで、その漢字が体系的に理解できます。視覚的に捉えた漢字のイメージは、鮮やかな形で小学生たちの記憶に残ることでしょう。

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