小学生は環境を整えれば学力が伸びる

小学生は、人間が本来持っている知的好奇心が旺盛な時期なので、勉強をさせるというよりも学習しているという意識がなくても、知らないうちに知識や関心が広がり、色々な学びを吸収し学力を伸ばしていくことができるように環境を整えてあげることが大切です。家庭においては、遊びを通してや生活している中で身についていくことができますのでご紹介します。

学習机はキッチンやダイニングで

子どもの学習机は、キッチンやダイニングキッチンの近くのテーブルにする。こうすることで、お母さんやお父さんの存在を感じながら生活の流れの中で本やノートを広げることができますし、そして、分からない時には一緒に考えたり直ぐに質問したりすることができるので、宿題などはさくさく進んで嫌になりません。ゲームやテレビ、スマホを見るといった誘惑に負けないで机に向かうことができます。

食事中に勉強ができるように

ダイニングテーブルには透明なテーブルクロスを敷き、その中に日本地図や世界地図、世界の国旗表などを挟み込んで置き、食事中に見ることができるようにしておきます。家族で旅行に行く場所を確認したり、テレビのニュースで伝えている国の場所を地図で確認しながら、生活の中で自然に地図と場所、国名を覚えていくことができます。時には、食事をしながら「○○の県庁所在地（首都）はどこ？」といったクイズを出しながら楽しむこともいいでしょう。

生活の中に勉強を

九九などは小学生になる前から、九九の歌のCDを普通に音楽をかける感じで車の中で流しっぱなしにします。覚える気が無くても、繰り返し聞いていると知らないうちに覚えてしまいます。小学校に入ってから、意味は学べばいのです。時計の学習も、最近デジタル時計が多く、小学生はアナログの時計を読むことに苦労しますので、家の中にアナログの時計を必ず置いてください。子どもさん用のアナログ式目覚まし時計を用意し、自分でセットする習慣をつけるといいかと思います。リビングなどの家族がよく目にする場所の時計もぜひ、アナログ式にしてください。テレビにはデジタルの時間表示が出て、リビングの時計は針で表示されていると普段の生活の中で自然に時計の読み方が理解できるようになります。

旅行も勉強です

色々な所に旅行に出掛けてください。できれば出かけたらその場所を地図で確認し、頭の中にきちんと整理して知識として残るようにするのがいです。通た道や鉄道の線路などがどのようにつながっているのか、飛行機はどこを通って行ったのか、飛行機から見える景色はごこの上空なのか話しながら移動できると実体験を伴った知識なので、子どもの心にしっかりと残ると思います。そして、その土地ならではの名所に出掛けたり、名産品や特産物を食べたり触れたりして、五感でその土地のことを感じることができるようにしてください。出かけた時に撮った写真を一緒に整理することで、思い出がよみがえり知識が再度深くお子さんの頭に残ります。事後学習も大切にしてください。

お料理は化学です

お料理のお手伝いをどんどんしてもらいましょう。料理は化学です。「玉ねぎを炒めると茶色くなるのは、玉ねぎの糖分（還元糖）とアミノ化合物（アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質）を加熱したときなどに見られる、褐色物質（メラノイジン）を生み出す反応のことだよ。褐変反応ともいうんだよ。これが美味しくなる秘訣なんだよ。」と、生活の中でさりげなく知識を伝えていくと、子どたちは水を吸うように知識を吸収していきます。梅干しを一緒に漬けるのもアルカリ性と酸性の学習にとてもいい教材です。実体験を伴った学習は、しっかりとした確実な知識として子どもたちの中に残るので、その後に生きて生活する本物の力となります。

選択肢は広くとる

学習教材は、やってもやらなくてもよいのでとりあえず積んでおく。「やりなさい。」と言われてやるのは、もはや楽しくもなんともありません。遊びの中で学んでいくことが基本なので、近くに教材があり、興味を示し１冊でもやる気になったらそれでいのです。お金の無駄などとは考えないでください。お子さんが取り組まなかったら、お家の方が脳トレ代わりに取り組んでみてください。お父さんやお母さんが楽しそうにやったり、「あれっ、分からない。これどうすればいいのかな？」なんてお子さんに聞いてくれたら最高です。お子さんは、わくわくして一緒に考えたり教えてくれたりすることでしょう。もはや勉強ではなく遊びになりますし、人に教えることが最高の知識の構築になりますから。学習に関する本だけでなく、色々なジャンルの本を積んでおくこともよいです。その中で、何に興味を持つのか分かりませんので、できるだけ選択肢を広げてあげます。ゲームやYouTubeや投資の本でもよいでしょう。