慣用句について

皆さんは「慣用句」とは何か知っていますか?慣用句とはいくつかの言葉を組み合わせて、新しい意味を持つようになった事や昔からの言い回しの言葉です。
例えば、体、植物、動物など色々な組み合わせのある慣用句があります。これから実際の慣用句を紹介しますが、例文をあげながら分かりやすく説明していきます。

「体」の部分が入った慣用句

まず初めに「体」の部分が入った慣用句を紹介します。

「目の色を変える」

「目の色を変える」とは、必死になる様子を表します。実際に目の色彩が変わるのではなく、怒りやおどろきなどで目つきが変わることを指した言い回しになっています。
例文で例えると、「学校が終わったら、目の色を変えて素早く家に帰っていく」や「お金の話になると目の色を変える」などとても興奮していつもより必死な状態になっている事を指します。
似たような言葉の意味を紹介すると、「血眼(ちまなこ)になる」や「無我夢中(むがむちゅう)」「血相(けっそう)を変える」などがあげられます。

「壁に耳あり、障子に目あり」

次に紹介するのは、「壁に耳あり、障子に目あり」です。この意味は、どこで誰が聞いているか分からないということです。
なぜこのような言い方になったかというと、昔の家は土や砂でできており、障子とは細い板に和紙を張っただけの薄いものでした。砂や土でできた壁は耳を当てれば中の音は聞こえますし、障子も指で紙に穴をあければ、簡単に中をのぞくことができました。
そのため、部屋の中で内緒話をしても秘密は漏れやすいということを指します。これはまさに昔の言い回しからきているものであります。

「頭があがらない」

3つ目に紹介するのは、「頭があがらない」という言葉です。簡単に言うと、相手と同じ立場でふるまう事が出来ないさまです。
これは罪悪感(ざいあくかん)をも含んだ意味であり、例文で例えると、本来自分がやらないといけなかった掃除場所でしたが、友達が先に掃除をしてくれていて頭があがらない」など少し申し訳ないなどの感情が入る時にも使用される慣用句です。

植物の部分が入った慣用句

続いて、植物の部分が入った慣用句を紹介していきます。

「根も葉もない」

「根も葉もない」という慣用句の意味は、「根拠がない・でたらめ」という意味です。例文としては「根も葉もない噂」などがあります。
これは、「なんの根拠もないでたらめの噂」という意味になります。理科の時間でも学習しますが、植物とは種から発芽し、根を張り葉っぱが生えて花が咲きます。花にとって根は土台で葉っぱは「工程」になります。噂話にとってはその土台が「根拠」になります。「根」がなく次の工程の「葉っぱ」も生えていないのに花が咲く事はありません。そのため「根拠ない・確証がないものはでたらめ」という意味で「根も葉もない」と表現されるようになったそうです。
会話例文で例えると、「あの子は短距離走が早いけど、マラソンはどうだろう?競技が違うからマラソンは苦手だろう!」実際に走ってみるとマラソンも順位が良くて、まさに根も葉もない噂です。
それとは逆に、「火のないところに煙はたたない」という言葉があります。これは「根拠となるものがなければ噂は立たない」という意味になります。「火というのは火種がなければ煙はあがらない」ということから裏には何か原因となる事実が隠れているのではないかという意味が込められています。

「草の根を分けて探す」

次に紹介するのは、「草の根を分けて探す」という言葉です。この意味は、「あらゆる方法を使ってでも探す」という意味です。イメージとしては、生い茂った草原の根をかき分けてまでも探し出すという連想が出来ます。
例文で例えると、「子どもが学校の下校中に足を怪我して歩けなくなり、知らない人が病院まで連れて行ってくれました。そこから時間が経ってしまったがお母さんが病院へ行くと助けてくれた人はもういませんでした。でもしっかりお礼をしたいから草の根を分けてでも探したい」ここの文から読み取れるように、本当に「徹底的に探したい」という意思が伝わります。

動物(生き物)に関する言葉を使った慣用句

次に紹介するのは、動物(生き物)に関する言葉を使った慣用句です。

「虫がいい」

「虫がいい」という意味は、自分勝手で都合がよく厚かましい事や図々しいなどの意味を持ちます。
何故「虫」が出てくるかというと、昔は人の体内には「虫」が住んでおり、その虫が人の感情や意識に影響しているとされていました。実際には、当然体内に虫はいませんが、この体内にいる「虫」の機嫌が良くて、機嫌がよくなるような行動をとる。ということは相手のことを考えずに自分の都合ばかり押し付けて考えることを指す言葉になりました。
その他にも、虫を使った慣用句では、「虫の居所が悪い」や「虫唾が走る」というのも同じ体内にいる「虫」が感情に影響しているといわれ、このような慣用句が生まれました。

意味を間違えやすい慣用句

次に紹介するのは、慣用句として使い方を間違えやすいものを紹介します。

「気が置けない」

「気が置けない」とは、油断ができずに気が抜けないという意味に捉えられがちですが、本来の意味は逆で気を使わなくていいということです。

「役不足」

次に紹介するのは、「役不足」です。仕事に対して、自分の実力はついていけていないと言う事ではなく、自分の実力に対して、仕事に対して内容のレベルが低く、簡単すぎるという意味になります。二つの慣用句から、意味のとらえ方が別になってしまいやすい慣用句です。

以上、慣用句を紹介してきましたが、言い回しの言葉が多く、深い意味を新しい言葉にしたのが慣用句なのでとらえ方を間違えると慣用句の意味を間違えてしまうので注意しましょう。また慣用句は、苦手意識をもつ事が多いので、まずは簡単な慣用句から勉強していき言葉の連想をしてみて例え話を作ってみるのも良いかもしれません。慣用句は小学校の先生でも使い方を間違えている場合もあるので、先生よりも物知り博士になって驚かせよう!

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