日本を変えた「悪役」、平清盛

こんにちは家庭教師みつけ～るの鳥飼です。
日本の歴史登場人物を学ぼうシリーズ。今回は平清盛について学んでいきたいと思います。
長きにわたって「悪役」の評価をあたえられ続けた人物であると言えます。

平清盛ってどんな人？

平清盛年表

西暦	出来事
1118年	平忠盛の長男として生まれる。
1153年	父・平忠盛が死去し、平氏の棟梁を継ぐ。
1156年	保元の乱。後白河天皇側につき勝利する。
1159年	平治の乱。源義朝と戦い勝利する。
1167年	武士で初めての太政大臣を任じられるが、3カ月で辞任する。
1177年	鹿ヶ谷の陰謀発覚し、後白河法皇との対立が深刻化する。
1181年	熱病で死去

平清盛の生い立ち

平清盛は、1118年1月18日に、伊勢平氏の棟梁である平忠盛の長男として生まれました。
父・忠盛は朝廷に忠節を尽くし、瀬戸内海に出没する海賊退治や都の治安維持などの功績をあげて出世していきます。
1132年には鳥羽上皇に認められ、武士として初めて天皇の住まいに行くことを許されるまでになりました。
1153年に忠盛がなくなり、後を継いだ清盛は軍事貴族の一派として着実に力を付けていきます。

保元の乱・平治の乱

1156年に鳥羽法皇が亡くなると、天皇家の皇位継承問題と藤原摂関の内紛が混合した保元の乱が起こりました。
清盛は源義朝の父・義朝とともに後白河天皇のもとで戦い、勝利を収めます。

後白河天皇が、次の上皇になって政権を握ると、清盛は上皇の側近・藤原通憲に接近し、朝廷内の勢力拡大に努めます。
清盛の勢力が強まっていく反面、義朝は冷遇され、不満を募らせていきます。
そして、信西と敵対する藤原信頼と結託してクーデターを起こしました。
このクーデターが平治の乱と呼ばれます。平治の乱では、保元の乱で味方同士であった源義朝と戦うことになりました。
清盛の留守中に義朝は自分の出世を妨げる後白河法皇の参謀・藤原信西を自害に追い込み、法廷を幽閉。
しかし、騒ぎを聞きつけて急いで戻った清盛の軍勢に敗れます。流石ですね。

武家として初めて太政大臣に

平治の乱以降、清盛はうまく立ち回り、自らの地位を高めていきました。
そして、1167年には最高位である太政大臣に就任しましたが、3ヶ月で辞任しました。
大政大臣は実権のない名誉職だったのですが、清盛は政界から表向きは引退します。
翌年、1168年に清盛は大病を患ったことがきっかけで出家することになりました。

その頃の都では、後白河法皇の側近である藤原成親らが、後白河法皇を操って平氏の打倒をはかった「鹿ケ谷の陰謀」が発生したのです。

その後、安徳天皇の即位で天皇になる望みを絶たれた後白河法皇の子・以仁王が全国の源氏に対して武装蜂起を呼びかけ、挙兵します。
各地で反乱が起こるなか、清盛は熱病にかかって亡くなります。

経済への功績

清盛は日宋貿易に力を入れており、瀬戸内海の航路を整え、宋船が入港しやすいようにしました。
そのときに整備されたのが大輪田泊、現在の神戸港だと言われています。
この港は、清盛が日宋貿易を掌握するうえで非常な重要な拠点でした。
防波堤の役割を持つ人工島・経島の造成が開始したのも清盛で、生きている間には完成しませんでしたが、後の時代に引き継がれ、波風から船と港を守り、その後の神戸の発展に貢献していくことになりました。

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