柿食えば、鐘が鳴るなり、法隆寺について調べました
こんにちは、家庭教師みつけ~るの荻原です。
今回は日本の世界遺産について詳しく見ていきたいと思います。みなさん、日本にはいくつ世界遺産があるか知っていますか??
なんと25個も認定されています!(2022年現在)
今回は、初めて日本で登録された「法隆寺地域の仏教建造物」について学んでいきたいと思います!
法隆寺地域の仏教建造物は、奈良県生駒郡斑鳩町にあるユネスコの世界遺産です。法隆寺および法起寺の建造物から構成されています。文化遺産として第一条、第二条、第四条、第六条の4つの登録基準を満たしています。
法隆寺をはじめとするこの地域の仏教建築物は聖徳太子と縁が深く、中国の六朝時代の建築の影響を多大に受けています。特に、法隆寺の西院伽藍は、建築年代に諸説ありますが世界最古の木造建築として国際的にも著名です。
世界遺産への登録の経緯
法隆寺をはじめとする一連の寺院は明治時代初期の廃仏毀釈(神道と仏教の分離が目的の行政改革が目的でしたが、曲解され、仏像や仏具の破棄が行われました)により打撃を受けましたが、後にこの政策は翻され、法隆寺金堂・五重塔をはじめとする建造物は1897年の古社寺保存法制定により、国指定の文化財として保護される事になりました。これらの建造物は、第二次世界大戦後は、1950年に制定された文化財保護法により国宝及び重要文化財に指定されています。
日本は1992年に世界遺産条約に締結をして、姫路城とともに日本初の世界遺産として登録されました。
世界遺産に登録された理由
世界遺産の登録基準は以下の10条があります。
- 人類の創造的才能を表現する傑作。
- ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
- 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
- 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
- ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例。
- 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの。
- ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
- 地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。
- 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
- 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。
「法隆寺地域の仏教建造物」は、1、2、4、6の4つの基準を満たしています。どのような点が評価されたのか、わかりやすく見てみましょう。
①世界最古の木造建築
法隆寺は607年に創建されたと考えられており、7世紀に相次いで建てられた法隆寺西院の金堂、五重塔、中門、回廊、法起寺の三重塔などの11棟の建造物は、世界で最も古い木造建築として認められています。
法隆寺金堂や回廊に用いられている柱には、ギリシャのパルテノン神殿と同じ「エンタシス」の技法が用いられているとされています。重厚な建築物を支えるための建築技術、そして芸術性にも優れていると言えるでしょう。
②日本の宗教・文化に与えた影響
仏教は6世紀中頃(538年頃)の欽明天皇の時代に、百済の使者が仏像・経典などを献上し伝来しました。聖徳太子は仏教を積極的に受容し、普及に努めました。その流れの中で建立されたのが「法隆寺地域の仏教建造物」であり、日本における最古の仏教建築物として約1400年にわたって仏教と仏教文化の開花・発展に影響を与え続けています。
「法隆寺地域の仏教建造物」は一つの地域に世界最古のものを含む仏教寺院が集中している点が特徴的です。また、大陸から伝わった仏教が、日本でどのように受容・展開されていったのかという点をうかがい知ることもでき、宗教史の観点からも高く評価されています。
③アジア地域との文化交流
法隆寺には唐や北魏の建築様式が用いられています。また、エンタシスの技法のように東アジアで用いられた技法も取り入れられており、当時の日本とアジア地域の国々の間に文化交流があったことをうかがうことができます。
法隆寺とは
法隆寺は、奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内にある聖徳宗の総本山の寺院です。
法隆寺は7世紀に創建され、古代寺院の姿を現在に伝える仏教施設であり、聖徳太子ゆかりの寺院です。創建は金堂薬師如来像光背銘、『上宮聖徳法王帝説』から推古15年(607年)とされます。金堂、五重塔を中心とする西院伽藍と、夢殿を中心とした東院伽藍に分けられます。境内の広さは約18万7千平方メートル。西院伽藍は、現存する世界最古の木造建築物群です。
タイトルの「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」は、正岡子規の俳句の一つです。正岡子規は江戸末期から明治時代の日本の俳人です。俳句だけでなく、短歌、新体詩、小説、評論、随筆など多方面にわたり創作活動を行い、日本の近代文学に多大な影響を及ぼした、明治を代表する文学者の一人です。
法起寺とは
法起寺は、奈良県生駒郡斑鳩町岡本にある聖徳宗の寺院です。
本尊は十一面観音で、古くは岡本寺、池後寺とも呼ばれました。聖徳太子建立七大寺の一つに数えられることもありますが、寺の完成は太子が没して数十年後です。
奈良時代はかなり栄えていた法起寺ですが、平安時代には衰微し法隆寺の傘下に入ってしまいます。鎌倉時代には三重塔や講堂が修理されていますが、室町時代にはまたも衰微しはじめ、江戸時代に入ると三重塔を残すのみとなっていました。
いかがでしたでしょうか?少しでも「面白い」って思って頂けますと幸いです。勉強のきっかけは小さな好奇心からです。
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