奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島

こんにちは、家庭教師みつけ~るの荻原です。
今回は日本の世界遺産について詳しく見ていきたいと思います。みなさん、日本にはいくつ世界遺産があるか知っていますか??
なんと25個も認定されています!(2022年現在)

今回は奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島について学んでいきたいと思います。

世界遺産への登録の経緯

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は鹿児島県奄美大島、沖縄県徳之島、沖縄本島北部にある国頭村・大宜味村・東村、沖縄県西表島によって構成されています。登録面積は、構成資産が42,698ヘクタール、保護緩衝地帯が24,467ヘクタールです。

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は動植物の豊かな生態系が広がっている地域で、1972年に西表島が国立公園に指定されました。2003年に設置された「世界自然遺産候補地に関する検討会」において、世界自然遺産の推薦候補地にすることが決まります。2016年に世界遺産の暫定リストに掲載されると、2016年に沖縄島北部が国立公園に指定されました。2017年には奄美大島、徳之島、喜界島、沖永良部島、与論島にまたがる奄美群島国立公園が成立します。その他にも生物多様性基本法などによって保護され、2021年に世界自然遺産に登録されました。

世界遺産に登録された理由

世界遺産の登録基準は以下の10条があります。

  1. 人類の創造的才能を表現する傑作。
  2. ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
  3. 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
  4. 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
  5. ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例。
  6. 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの。
  7. ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
  8. 地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。
  9. 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
  10. 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は10の基準を満たしています。どのような点が評価されたのか、わかりやすく見てみましょう。

①生物の多様性

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は、多様な生物が生息していることが高く評価されています。
動植物は、「固有種」「依存固有種」「新固有種」などにわけることができます。固有種はその地域でしか見られない生物で、イリオモテヤマネコやオビトカゲモドキなどが有名です。
依存固有種とはかつて広範囲に分布していたものの絶滅していき、島など隔てられた地域でしか見られない(なおかつ近隣地域に近隣種が分布していない)種類です。アマミノクロウウサギ、リユウキュウヤマガメなどが有名です。
新固有種は広範囲に分布していたものが島など一部地域に隔絶され、それぞれがさらに分化していった種です。トカゲモドキ類やハナサキガエル類が有名です。

豊かな生態系が広がった背景には琉球諸島の成り立ちが関係しています。これらの島々は、1200万年より前はユーラシア大陸の東側にあり、大陸と陸続きでした。生態系も大陸と共通のものであったと考えられています。1200万年前から200万年前の間に地殻変動によって大陸から切り離され、現在のような諸島が形成されます。これによって生物が隔離され、独自の生態系を築くことができたのです。

②絶滅危惧種の存在

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」には豊かな自然が残っており、亜熱帯の照葉樹林やマングローブ林などが広がっています。こうした自然の中で、イリオモテヤマネコ、アマミノクロウサギ、ヤンバルクイナなどレッドリストに掲載されている絶滅危惧種が95種生息しています。
絶滅危惧種が生息していること、絶滅危惧種が生息できる環境が残っていることは、世界的に大きな価値を持つとして評価されています。

③分化による多様性

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」には「新固有種」と呼ばれる、環境に適応するために細かく分化した生物がいます。例えばクロイワトカゲモドキは5つに分化しています。分化による多様性も生態系の多様性に繋がっているのです。

構成する資産

奄美大島

奄美大島は鹿児島市から南に約380キロメートル離れた場所に位置しています。離島の中では沖縄本島、佐渡につづいて3番目に大きいです。島の大部分は森林で、原生林を含む亜熱帯照葉樹林やシダ類などが広がっています。全国で2番目に大きいマングローブ林や、絶滅危惧種かつ特別天然記念物であるアマミノクロウサギが生息しています。

徳之島

徳之島は鹿児島市から南に約470キロメートル離れた場所にあります。手つかずの自然が多く残っていて、特別天然記念物のアマミノクロウサギやトクノシマトゲネズミなどが生息しています。

沖縄島北部

沖縄島の北部は「やんばる地区」と呼ばれ、森林が約75%を占めています。降水量が多い地域としても知られ、山々が連なったところに亜熱帯性の多雨林が広がっています。ヤンバルクイナやノグチゲラなど絶滅危惧種の生息地です。

西表島

西表島は沖縄本島から約400キロメートルに位置し、島のほとんどが亜熱帯の原生林でおおわれています。浦内川の下流には広大なマングローブ林が広がっています。日本産のマングローブ7種が全て分布しているのは西表島だけです。特別天然記念物のイリオモテヤマネコをはじめ、希少な生物の生息地にもなっています。

あなたのためだけの家庭教師が見つかります!最短入力1分!診断スタート
あなたのためだけの家庭教師が見つかります!最短入力1分!診断スタート

あなたにピッタリの家庭教師会社をカンタン診断!

成績アップや苦手克服など、お子さんの目標を達成するためには、相性や目的にあった家庭教師会社を選ぶことが重要です。

みつけ~るのカンタン診断は、質問に答えるだけでお子さんと相性の良い家庭教師会社を絞り込んでご紹介します。

診断にかかる時間は最短1分!お気軽に診断ツールをご活用ください。