長い休み中の宿題と、その後の学びについて

夏休みや冬休みの長い長期休みに入ってしまうと、学生さんたちの気分は休みモードに入って学校の宿題などが後手に回りがち。かといって後々まで放置してしまうと後半で宿題の消化に追われがちになり、結果学校の成績も良くならない。
これの解決策についてお伝えします。

学校の宿題はすぐ終わらせましょう

まず、学校から出されているワーク、ドリル等の宿題は休みに入ったら一気に片づけてしまいましょう。学校によっては「どこまで進めていいのか」「この範囲はまだやるな」などの指示が出されることもあると思いますが、普段の授業で使うものでなければ無視していいと思われます。どの道休みが終わったら提出するのですから、早く終わる事に越したことはありません。家では集中できないという学生も少なくありませんので、図書館や市民館などの自習スペースを使って取り組めばより効果的です。事実筆者自身も学生時代には図書館に赴いて宿題を済ます、といった事も多くありました。　提出期限が夏休み中に設定されている宿題もあるかと思われますので、その期限も確認しておきましょう。とはいえ、休みが始まってすぐに取り組めば問題なく終わらせれると思います。これらの宿題は取り組む期間が長引くと中弛みしやすい傾向にあるので、優先的に終わらせるようにしましょう。

時間がかかるものの対策法

長期休み用のドリル等を片付けた後は、読書感想文、ポスター制作、自由研究等のこなすのに時間がかかる宿題についてです。毎朝、起床して起きた時に「今日はこの宿題を終わらせる」といった用に、その日ごとに取り組むべき宿題のノルマを決めます。具体的には、「読書感想文用の本を決めて、今日の内に半分読み明日でもう半分を読んで感想文を書き始める。その次の日の内に完成」、「ポスターの下書きを完成させる、できれば絵の具も塗り始める」、「自由研究のテーマを決める」といった具合です。長期休み中に習い事などに勤しむ学生さんもいるかと存じます。しかし、これら宿題はあとに残せば残す程休み後半の時間が拘束されていきます。そうならないためにも、これらの時間のかかる宿題はそれらを後回しにしてでも早々に片づけるべきだと考えます。もし、同時に取り組む場合は午前と午後に分けて行うといいでしょう。

宿題を終わらせた後の過ごし方

それら長期休みの敵ともいえる宿題を片付けた後についても記述します。残りの期間は家族旅行に行く、友人達と遊びに行く、もしくは家の中でのんびりすごすといった選択肢も大いに魅力的ではありますが、筆者個人としては「興味をもった事を学ばせる」事を強く推奨します。　一つでも好きな活動や得意な分野がある人は、徹底的に学んで行動していけば大きく花開きます。
具体例を挙げると、「チェス講座に通わせたら夢中でチェスについて話し始めた」、「家にあるバイオリンを触らせてみたら、レッスンに行きたいと言い出した」などが当てはまります。ここで重要なのが、「周囲の人間が価値観を押し付けてはならない」という点です。全くやりたくもない習い事に行かされて時間の浪費を繰り返していたら、その学生さんの才能が潰れてしまいます。教育という観点からみて、それは取り返しのつかない痛手となりかねません。習わせる前に「その子が本当に好きかどうか」を必ず確認するようにしましょう。
「好きこそものの上手なれ」という諺にもあるように、「好き」という前向きな気持ちこそが原動力となりうるのです。

自然科学が好きであればニュートン、エジソン、ライト兄弟ら理科の科目の教科書に登場する偉人の伝記書物を読み漁る事や、フィールドワークに出かけて生き物や鉱物の採取をするも良し、英語などの外国語が好きであれば字幕映画を視聴したり、海外旅行へ行かけて現地の言語に触れる体験をするのも良し。
はたまた、Eスポーツプレイヤ―を目指したければそれに関連するyoutubeの配信動画を視聴し自分でもプレイする事、最近ではプログラミング講習等も盛んに行われているため、そこに通わせるなども有効です。中国史が好きであれば漫画「キングダム」や「三国史」、「項羽と劉邦」等の中国の歴史を取り扱うジャンルの漫画を読み込むのも良しと、宿題を終わらせた後の時間の使い方には無限の可能性があり、そこで得る事の出来る経験は長期休暇明けの学校生活、ひいてはその学生さんが卒業した後の人生を鮮やかに彩るでしょう。

最後に

学生時代における貴重な長い休み。その中で「勉強は怠るな」とでも言わんばかりに、そこでも宿題は出されていく。しかし長期休みの本当の価値とは、学校から出された「宿題」を終えた後の時間を以下に過ごすかにこそあるのです。他の誰にもない、その学生さんだけの「個性」を身につけるのにこれ程うってつけの時間は人の人生において他にそうはありません。純粋に好きな事だけに打ち込めるという意味では、唯一無二の時間と言っても過言ではないでしょう。その個性を育む過程で要する時間と経験、そして学びが、その人の生きる道を大きく押し広げてくれます。