【日本】十一月の和名とイベントについて

こんにちは。家庭教師みつけ~るの荻原です。
前回に引き続き、みなさんに馴染みのある日本の月の和名について、各月の代表イベントと一緒に解説していくシリーズ第11弾!


本記事は十一月特集です。
内容を読んで知っていた人、もっと知りたい人はこのシリーズの他の記事もぜひ見てみてくださいね。
それでは解説して行きましょう!

【秋】日本の十一月:霜月(しもつき)

現在のグレゴレオ暦ではなく、旧暦の太陰太陽暦では、日本の十一月は「霜月(しもつき)」と呼ばれていました。

現代でも十一月の和名として親しまれている霜月ですが、その由来は皆さんもなんとなく想像できるのではないでしょうか。

氷点下が続く月

これまでのシリーズでも旧暦と現暦の月の間隔はズレていることは、お話ししましたが、霜月の由来もそれが関係していると言われています。

現在とは1か月ほど違う旧暦の11月は、今でいう12月の環境下にありました。

当然、12月は冬の真っ只中ですから、非常に寒く、時には雪が降る日もあるかと思います。

地面の温度が非常に低く、気温0℃以下になると氷点下といって「霜が降りる」という現象が起きます。

「霜(しも)」とは、空気中や地面の表面にあった水分が冷たい土や物などにくっついて凍ったもののことをいいます。

「霜柱(しもばしら)」や「霜花(そうか)」などが具体的な例で、「霜柱(しもばしら)」は地面の浅い部分の水分が細かい毛のように立って凍り、表面の土を持ち上げた現象のことをいい、「霜花(そうか)」は石や壁など物の表面にできた霜のことをいいます。花の咲いている様子に見えることからそう名付けられたのだとか。

このような霜に関する現象が度々垣間見えることから11月は、「霜がたくさん降りる月」から「霜降り月」となり、現代の和名の「霜月」と呼ばれるようになったそうですよ。

【十一月のイベント】七五三

日本の11月では、毎年11月15日に行われる「七五三(しちごさん)」。

七歳、五歳、三歳のこどもの成長をお祝いするイベントとして、記念撮影を行ったり七五三にちなんだ料理などを食べたりします。

親目線からしてみると、可愛い我が子を大々的に日本で大切に祝うイベントは、非常に喜ばしいものですし、記念すべき一年として記憶にも写真にも残ることでしょう。

皆さんの中でも小さい頃に経験したことのある人がいるかと思いますが、現代の日本でも身近なイベントとして親しまれている「七五三」の起源を、皆さんはご存知でしょうか。

知らない方はこれからご紹介する歴史や意味などを、これからの将来に役立ててみてくださいね。

健康と長寿を祈りお祝いするイベントだった!

昔の日本と比べて、現代の日本のこどもは、死亡率が異様に低くなっています。

これは医療や施設、サービスが過去の日本より発展・成長してきたからです。

逆に言い換えれば、昔の日本ではこどもが早死にする確率が高く、出産時に母親と一緒に亡くなってしまう子もいれば、風邪や疫病が悪化して亡くなってしまう子などがいて、要因は様々でした。

江戸時代でも、将軍の息子の健康と長寿をお祝いして毎年行事が開かれたのがきっかけと言われているほど、こどもの成長は実にありがたいことでとても喜ばしい出来事であったのです。

正確な起源は諸説あり、定かではないそうですが、「七五三」ができたのは平安時代からだと伝えられています。

上から順に「帯解き(おびとき)」「袴着(はかまぎ)」「髪置き(かみおき)」の儀式を行う年齢をピックアップして、その年齢のこどもを祝うという風習になっていったのは、時代が進むにつれ行事の内容が変化していったからだとか。

各区切りの由来となった儀式を紹介しますね。

【七歳】帯解き(おびとき)とは…

「帯解き」とは、こどもが七歳になった際に自身の着物を留めている付け紐を解き、帯を初めて着付けする儀式のこと。

この時のこどもとは一般的に女の子のことを指します。

【五歳】袴着(はかまぎ)とは…

「袴着」とは、こどもが初めて袴に袖を通す際の儀式のこと。

宮廷貴族の多くが催していた儀式で、この時のこどもとは一般的に男女両方の五歳児のことを指します。

【三歳】髪置き(かみおき)とは…

「髪置き」とは、こどもの髪の毛を伸ばすために一度髪を切り揃える儀式のこと。

それまでは、清潔を保ち病気や虫を寄せ付けないことを目的として、男女両方髪を剃り揃えられていました。

この時のこどもは一般的に男女両方の三歳児のことを指します。

七五三の現在

現代の日本では、昔と比べて男の子は五歳のみもしくは三歳児と五歳児を、女の子は三歳児と七歳児を祝う風習となっているようです。

その歳になったこどもは、着物や袴に袖を通して、記念撮影や神社への参拝、決まった食事を行うことで、健康と長寿をお祝いします。

近頃では、記念撮影は写真スタジオで着物やドレスを借りて撮影する家庭も多く、神社への参拝には和服ではなく洋服で参拝する家庭も少なくないようです。

また、食事では、健康や長寿に関する料理を食べるほか、親族で集まってお祝いすることに重きを置いている地域や家庭もあります。

健康や長寿に関する七五三のメジャー料理は以下のものがあり、何を食べるかは地域や家庭などにより様々です。

  • 赤飯
  • お寿司
  • 頭と尾のついた鯛   など

いかがでしたでしょうか。
月の和名や各月のイベントは、これからの国際化で話題に出せるような題材です。
もし、みなさんが海外の方と親しくする機会があったら、是非教えてあげてくださいね。

それでは、このシリーズ最後の「【日本】十二月の和名とイベントについて」でお会いしましょう!