国人から下剋上した知将、毛利元就

こんにちは家庭教師みつけ～るの鳥飼です。
日本の歴史登場人物を学ぼうシリーズ。今回は毛利元就について学んでいきたいと思います。

戦略家で知将とも言われており、現在でも人気の高い戦国武将です。

毛利元就ってどんな人？

毛利元就

生年月日：1497年4月16日

死亡年月日：1571年7月6日（享年75歳）

出生地：安芸（現在の広島県）

一代で中国地方のほぼすべてを手に入れた武将。

毛利元就年表

西暦	出来事
1497年	安芸の国人領主・毛利弘元の次男として生まれる。幼名は「松寿丸」。
1500年	父・弘元の隠居に伴い多治比猿掛城に移り住む。
1506年	父・弘元が死去。家臣に所領を奪われ、孤児となり「乞食若殿」と呼ばれた。
1511年	元服を行い、毛利元就と名乗る。
1516年	長男・興元が急死する。興元の嫡男・幸松丸が毛利家の家督を継ぎ、叔父にあたる元就はその後見人となる。
1517年	「西の桶狭間」と呼ばれる、「有田中井出の戦い」で初陣を飾り、勝利する。
1523年	毛利家当主である「幸松丸」が死去する。元就が毛利家の家督を継ぐ。
1525年	尼子氏と手を切り、大内氏の傘下へ入る。
1529年	尼子氏側の国人・高橋氏を攻め滅ぼし、領土を拡大する。
1537年	毛利元就の長男・隆元を大内氏へ人質として送り、関係の強化を図った。
1540年	長男・隆元が帰城する。吉田郡山城の戦いで安芸武田氏を滅亡させる。
1542年	第一次月山富田城の戦いで敗戦する。
1544年	三男・隆景を小早川氏へ養子に送る。
1546年	隠居し、家督を長男・隆元に譲る。
1547年	次男・元春を吉川氏へ養子に送る。
1550年	毛利両川体制の確立。
1551年	大内義隆が家臣の陶晴堅による謀反により殺害される。
1555年	厳島の戦いで陶晴賢を撃破する。
1557年	大内家を滅亡させ、大内氏の治めていた長門国、周防国を支配する。
1562年	尼子氏の本拠地のある出雲へ侵攻を開始する。
1565年	第二次月山富田城の戦いで尼子氏を滅亡させる。中国地方の支配を確立。
1571年	吉田郡山城にて死去。

厳島の戦い

厳島の戦いは、1555年10月1日に安芸国（現在の広島県）厳島で毛利元就軍が陶晴賢軍に勝利した戦いです。
この「厳島の戦い」は日本三大奇襲のひとつです。

日本三大奇襲とは?

1546年：川越城の戦い(北条氏康vs上杉憲政)

1555年：厳島の戦い(毛利元就vs陶晴賢)

1560年：桶狭間の戦い(織田信長vs今川義元)

この三大奇襲戦は全て少数の軍勢が奇襲攻撃で大軍を破ったという特徴があります。

陶晴賢は1551年に、西中国から北九州にいたる地方を支配する大内義隆を裏切って自刃へ追い込み、権力を奪取しました。今で言うクーデターです。
安芸国吉田（広島県安芸高田市吉田町）を本拠とし、大内氏と目下の同盟関係にあった元就は、当初は晴賢に従っていましたが、このクーデターを機に安芸や備後に勢力を伸ばしていきました。

そこで両者が対立し、1554年に晴賢からの参陣要求を元就が拒否したことが引き金となり、武力衝突が開始されました。

相手は2万の兵力だったのに対し、毛利軍は4000で挑みました。
数だけをみると毛利軍に勝ち目がないようにみえますが、元就は戦いを決意します。

そこで元就が考えた作戦は、宮島（厳島）に陶の大群をおびき寄せるというものでした。
宮島に2万もの大軍が押し寄せても、平坦な場所が少ない宮島では身動きがとれません。
そこをいっきに殲滅しようと考えました。

この作戦が見事成功。毛利軍の奇襲が成功し、陶軍は壊滅、晴賢も自刃しました。

この結果、元就は周防、長門を領し、中国地方制覇の土台を固めることができたのです。