2022 FIFAワールドカップ出場国について調べよう~カタール編~

こんにちは、家庭教師みつけ~るの服部(ふくべ)です。今年はワールドカップイヤーですね。SAMURAI BLUEの活躍が楽しみです!
ところでワールドカップには様々な国が出てきますね。良い機会なので、全部で32国の歴史などを学んでいきたいと思います。

今回は開催国でもある、グループAのカタールについて紹介していきたいと思います。

カタールの基本情報

公用語アラビア語
首都ドーハ
面積11,427km²
人口約2,500,000人
通貨カタール・リヤル
宗教イスラム教
政治体制首長制

カタールの正式名称は「カタール国」と言い、1971年9月に樹立されました。
領土はアラビア半島の北東部にあるカタール半島です。国境を接している国は南にあるサウジアラビアのみで、それ以外の土地はペルシャ湾に囲まれています。

国土の大半は砂漠で、気候は砂漠気候に属します。年間を通じて雨が少なく乾燥傾向にあり、夏は高温でうだるような暑さが続き、冬は比較的過ごしやすい気候となっています。

人口は都市部に集中しており、カタール最大の都市である首都・ドーハで人口の8割が生活しています。

カタールの成り立ちは、1868年にムハンマド・ビン・サーニーがイギリスと条約を結び、独立国として承認されたことに始まります。1871年にオスマン・トルコ帝国の支配下に置かれた後、1916年にはイギリスの保護下に入りました。イギリスが湾岸地域から軍事撤退すると、1971年9月に独立を達成しました。

カタールの政治体制はサーニー家による首長制です。議会は国政選挙によって選ばれた30名と首長が指名する15名によって構成される諮問評議会が置かれています。

主要な産業は原油と天然ガスで、それぞれ世界シェアの1.5%と13.1%を占めています。

カタールの歴史

紀元前

西海岸にあるウンム・アル・マー古墳から、6000年前のものと推定される手斧が発見されています。その他の古墳からも紀元前3000年頃に作られた陶器などが発見されており、カタール半島には紀元前から人が住んでいたことがわかっています。
紀元前5世紀頃に活躍したギリシア人歴史家ヘロドトスは、著書の中で「航海技術に長けたカナン人はカタールの民である」と記しています。また、紀元前2世紀に作成されたアラブ世界の地図に現在のカタールのスバラという町らしきものが示されていることから、カタールは昔からペルシャ湾貿易の拠点として重要視されていたと考えられています。

イスラム教の伝来

7世紀にアラビア半島でイスラム教が勃興すると、その当時カタール地方を治めていたアル・ムンディール・イブン・サウィ・アル・タミームは、すぐにイスラム教を取り入れました。それ以来、カタールではイスラム教が広く信仰されるようになります。
8世紀にはイスラム王朝のアッバーズ朝の経済援助を受けて発展するものの、アッバーズ朝が衰退するとともにペルシャ湾を中心とした貿易も衰退していくことになりました。

カタールの形成

現在のカタールは18世紀から19世紀にかけてアラビア半島から移住してきた人々を中心に構成されています。首長であるサーニー家もこの頃に移住し、1868年にムハンマド・ビン・サーニーがイギリスと条約を結ぶことで独立国として承認され、カタールの支配を行うようになりました。
1871年にペルシャ湾一帯の国がオスマン・トルコ帝国の影響下に入るとカタールもその影響かに置かれるようになりますが、第二代首長のジャーシムはオスマン帝国の軍隊を退けるなどの活躍をみせ、サーニー家の支配権を強めていきます。第一次世界大戦によってオスマン帝国の影響が弱まると1916年にイギリスとの間に保護条約を結び、1971年までイギリスの保護下に置かれることとなります。
ペルシャ湾地域を保護下に置いていたイギリスが1971年を目途にスエズ運河以東から軍事的撤退を行うことを表明すると、カタールは1971年9月に独立を宣言しました。

日本とカタールの関係

カタールと日本の国交は1972年に樹立されました。駐日カタール大使館は東京に、駐カタール日本大使館はドーハに置かれています。
カタールと日本はお互いに重要な貿易相手国です。2020年の統計では、カタールの輸出相手国の第一位は日本となっています。

政治関係

国交樹立から2021年までの間に総理大臣が3度、外務大臣が7度訪問するなど、良好な関係を保っています。

東日本大震災が起こった際、カタール政府は1億ドルの資金提供と、LNG(液化天然ガス)・LPG(液化石油ガス)の追加供給を表明しています。

2014年にシリアで起こったISILによる日本人拘束事件では、カタールが仲介役として尽力しました。

2017年にカタール外交危機が起こると、カタールから大量の天然資源を輸入する日本は、輸送費の高騰や輸送ルートの変更などの大きな影響を受けました。

経済関係

貿易での結びつきが強く、日本は主に原油、LNG、石油化学製品などを輸入しています。1995年に、カタールは日本に25年間、毎年600万トンのLNGを輸出することに合意しています。2016年には約1210万トン輸出され、日本のLNG総輸入量の約12%をカタールが占めることになりました。天然資源のほとんどを輸入に頼っている日本にとってカタールは、重要な貿易相手国であると言えるでしょう。
一方で、日本からカタールへは自動車、機械、鉄鋼などを輸出していますが、輸出額が輸入額を下回る貿易赤字となっています。

日本企業の進出はエネルギー分野や建設・商社関係を中心に進んでおり、2015年にはおよそ50社にのぼりました。

日本とカタールの間には関西国際空港・成田空港・羽田空港からそれぞれ航空直行便が運航しており、ビジネスや観光での行き来がスムーズになっています。

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