理系らしさをもとめるためには、また理系脳になるためには

はじめまして、私は現役高校生の数学を指導している教員です。文系数学と理系数学を私の考えで分けますと、
文系数学…大学入試問題は参考書の問題等の数値等変えたものが多いため、極論すべての問題の解法を覚える(公式等理解しなくても)だけで解ける
理系数学…文系で上げたテンプレート問題を解ける前提で、それらを組み合わせる問題が中心
だと考えます。
もちろん難関大学では文系でも理系のような試行錯誤して解法を見つけ出す問題が主流です(例:文系最高峰の一橋大学)し、理系でも中堅以下の大学では、教科書で扱うようなテンプレート問題だけの大学もあるため、一概に上での定義は曖昧な線引きな部分もあります。
では、どのようにして理系として受験で立ち向かう姿勢・学力をつけていくか、ですが
①別解も確認し、別解も理解する努力をする
②数学で使われている重要なワードを理解する
③授業等での先生の解説をしっかり聞く・メモをとる
の以上3点を必ず抑えるべきです。

①別解も確認し、別解も理解する努力をする

数学が苦手な人、文系志望の大半は数学の各分野(教科書では第1章、第2章のように分けられているもの。例えば、2次関数・三角比・ベクトルといったもの)をそれぞれ単独で「覚えて」定期考査に望んでいるように感じます。もちろんそれでは理系数学に対応できません。数学という学問は一つの問題に様々な観点・分野からアプローチをして解く必要があります。そのため、別解がついている問題にはその別解も理解して数学という学問の理解を深めましょう。
代表的な問題として、図形の問題に関しては高校の内容では4(5)つの分野からアプローチを掛けることができます。角度・三角形があれば「三角比(三角関数)」。座標があれば「図形と方程式」。長さや垂直があれば「ベクトル」。角度・長さ・回転等扱える万能な「複素数平面」といったように多くのアプローチ方法があります。どの解き方・考え方も重要なので必ず理解しましょう。また、別解がない問題に関しても他にどういう解き方があるか考えることも大切です。
もし、この問題に使える解法の分野はどこかな?と気になる生徒がいましたら、近くの先生等に聞いてみましょう。また、インタネットでも「高校数学の関連図」というものを調べてもらえれば、イラスト・図で関連性のある分野が一目瞭然になっています。

②数学で使われている重要なワードを理解する

文章題を見たときに、数学が得意な生徒や先生の目には重要なワードが浮かんで見えていて、文章題の解法の取っ掛かりを思い浮かべることができます。
例えば、次の文章題を読んでどのワードが重要かわかるでしょうか。
「ベクトルについて、aベクトルに垂直なbベクトル」→「垂直」というベクトルにおいて最重要用語といっても過言ではないワードが浮かんで見えたでしょうか。先生や数学が得意な人はこれがすぐさま見えます。
また、「垂直」というワードから何をしたらよいか、またどういう問題があるか思いつくだけ上げてみましょう。
例えば私なら、「垂直⇔ベクトルの内積が0」という関係、「垂直だから、図形の高さになるため三角形や角錐の面積・体積に関連する問題」など様々な引き出しがあり、すぐ思いつきます。数学が苦手な人は、このような引き出しが少ないことも原因です。まずは、文章題を読んでどのワードが重要ワードなのか先生に聞いてマーカー等しましょう。

③授業等で先生の解説をしっかり聞く・メモする

先生方がする解説は、教科書に書いてあるだけの説明だけではなく、なぜそのような解法・発想になったのかのアプローチ方法も語っています。(先程あげた②重要ワードについて語っているはずです。まさか、学校の先生で教科書に書いてあることだけやって授業をした気になっている人はいないですよね・・・?)つまり、先生方の話には理系脳になるためのヒントが数多くあるため、一言一句聞き漏らさないようにしましょう。

以上3点です。
特にこの3点を意識して学習するだけでもかなり変わってきます。もちろん数学という分野は気が遠くなるほど広い学問ですので、この3点を意識して学習してもすぐには学力に反映はされません。特に受験シーズンではない高校1年生や2年生ではこのありがたみがなかなか実感できないでしょう。しかし、一通りの勉強を終えた生徒で受験を考え始めた頃には「あれ、俺って数学解けるようになってね?」や「私数学スラスラ解けるようになってる・・・」と感じるはずでしょう。(なかなかイメージできないかな?英語のように4千以上の単語を覚えて、文法も覚えてやっとできるようになることをイメージしてもらえればわかりやすいかも)
後は、暇さえあれば数学に触れるようにしましょう。例えば、電車の通学時間に教科書にあるような練習問題をみてパッと解法が思いつかない人はまだまだ勉強不足です。すぐに解法を確認しましょう。少なくとも教科書に載っている練習問題のレベル程度はすぐ解けるようになっていましょう。
少し長くなりましたが以上で私の話を終わります。みなさんの中から少しでも数学というこの魅力ある学問に興味を持つ人が一人でも増えることを願っています。

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