【日本】五月の和名とイベントについて
こんにちは。家庭教師みつけ~るの荻原です。
前回に引き続き、みなさんに馴染みのある日本の月の和名について、各月の代表イベントと一緒に解説していくシリーズ第5弾!
本記事は五月特集です。
内容を読んで知っていた人、もっと知りたい人はこのシリーズの他の記事もぜひ見てみてくださいね。
それでは解説して行きましょう!
【春】日本の五月:皐月(さつき)
現在のグレゴレオ暦ではなく、旧暦の太陰太陽暦では、日本の五月は「皐月(さつき)」と呼ばれていました。
どの月も諸説があり、曖昧ゆえ定義付けはされていませんが「皐月」の場合は、大昔からある耕作に関係していると言われています。
日本では古くから農作物を神や国の長にお供え・納める風習がありました。
皐月の「皐」には神にお供えする稲穂という意味があり、毎年の五月はその耕作の月として「皐月(さつき)」と名付けられたという説が有力になっています。
他にも「早苗を植える月」として「早苗月(さなえづき)」となり、当て字されて「皐月」となったという説もあります。
五月も他の異名が存在
過去の書物や文献には、五月の他の異名がたくさん記述されています。
当時の早月は現在の6月頃のことを指すため、草木や雨などの天気に関する異名が多いようです。
- 多草月(たぐさづき)
- 早苗月(さなえづき)
- 橘月(たちばなづき)
- 五月雨月(さみだれづき)
- 雨月(うげつ)
- 早月(さつき)
- 月見ず月(つきみずづき)
【五月のイベント】ゴールデンウィーク
日本で有名な大型連休と言えば、知る人ぞ知る「ゴールデンウィーク」!
その由来はなんと、映画にありました。
一番有力な説によると、1951年の昭和時代に当時上映されていた「自由学校」という映画が大ヒットし、興行成績が良くなる期間として故・松山英夫氏(当時の映画会社:大映の専務取締役)が命名したのがきっかけだと言われています。
大型連休と言えども、祝日が続くのは3日間(5月3日の憲法記念日・5月4日のみどりの日・5月5日のこどもの日)だけ。
その前後に土曜日と日曜日が続くことや有給休暇などを使って期間を延ばすことから4~9日間の大型連休とされるようです。
≪ゴールデンウィークのきっかけとなった≫自由学校(1951年)
- 制作時期:1951年
- 上映時間:109分
- 制作会社:松竹大船
- ジャンル:現代劇(白黒映画)
- 原作:獅子文六
- 脚本:斎藤良輔
- 監督:渋谷実
- 撮影:長岡博之
- 美術:浜田辰雄
- 音楽:伊福部昭
あらすじ
戦後生きる夫婦、南村五百助とその妻の駒子。二人はお互いに仕事をしながら精一杯生活していたが、前々から自由になりたかった夫の五百助は、ある日当然会社を辞めたのだと言う。内職しながら家事もして五百助を支えていた妻の駒子は怒り、夫を「出ていけ」と勘当する。お互いに自由になった夫婦は別居中に自分たちの自由について考えさせられることになった。
5月3日 憲法記念日
昭和時代の1947年5月3日に日本国憲法の施行がされた記念日として、1948年の当時の祝日法によって制定されました。
その目的としては「日本国民の権利の基盤となる日本国憲法の施行を記念して、国の成長を期待する」ということを趣旨としています。
記念日を決めるにあたっては様々な議論が行われており、当初は5月1日や5月5日などの案があったそうです。
5月4日 みどりの日
昭和時代の1989年に「日本国民が自然と親しむとともにその自然の恩恵に感謝して、自然のように豊かな心を育む」ということを目的として制定されました。
1989年の平成元年~2006年の平成18年までは、当初の4月29日をみどりの日として過ごしていましたが、2005年当時の祝日法改定の影響により、2007年の平成19年~、5月4日へ再制定され、現在もみどりの日の祝日としてカレンダーに構成されています。
何故5月4日へ移ったのかは、祝日に挟まれた5月4日が平日では国民の生活に対する影響が大きいからといった各地からの心配の声が上がっていたのが理由だからなのだそうです。
5月5日 こどもの日
昭和時代の1948年に当時の祝日法に沿って制定されました。
その目的としては「こどもの個々の人格を重んじて、こどもの幸福をはかるとともに、その母に感謝する」ということを趣旨としています。
なぜ5月5日へ制定されたのかは、端午の節句で5月5日に男の子(こども)の誕生と成長を祝うからというのが理由なんだとか。
端午の節句が男の子に限定しているのは、江戸時代の武士社会からの名残で、当時の武士が使用していた鎧兜や刀、人形を模したミニレプリカなどを飾る風習が現在でも行われています。
一見、「こどもの日」と「端午の節句」は一緒の内容や意味合いを持つ記念日に思われがちですが、実は違うということが分かりましたね。
いかがでしたでしょうか。
月の和名や各月のイベントは、これからの国際化で話題に出せるような題材です。
もし、みなさんが海外の方と親しくする機会があったら、是非教えてあげてくださいね。
それでは、次回の「【日本】六月の和名とイベントについて」でお会いしましょう!